■眼の健康(酸素の必要性)
コンタクトレンズのテレビCMでもよく言っているように、眼の角膜は呼吸している。
眼にとって非常に重要な細胞である角膜内皮細胞が、酸素不足になると死滅してしまう。
厄介なことに角膜内皮細胞は一度減ったら二度と増えない細胞らしい。
コンタクトレンズによる酸素不足に限らず、加齢によっても角膜内皮細胞は減っていくとのこと。
眼の健康のためにも、酸素透過性の良いコンタクトレンズを、なるべく短い時間内で使うことが重要とされています。
■酸素透過性の良いコンタクトレンズ
では、酸素透過性の良いコンタクトレンズとは?
すなわち、酸素透過率が高いコンタクトレンズ。酸素透過率はDk/Lという単位で表され、その酸素透過率はコンタクトレンズの素材で決まります。
■コンタクトレンズの素材
世に出回っているソフトコンタクトレンズのほとんどは、以下2つのどちらかの素材で出来ています。
・ヒドロキシエチルメタクリレート(非シリコン系):水分を多く含んだ柔らかい素材で
付け心地がいいのですが、酸素透過性が低いため、長時間装用に不向き。
・シリコーンハイドロゲル(シリコン系):酸素透過性に優れた素材。付け心地はやや硬め。
■コンタクトレンズと睡眠
コンタクトレンズを使っていると、付けたまま寝てしまうことがあると思います。ベッドでそのまま朝までということも・・・。寝ているときも角膜は呼吸をしており、涙に乗って運ばれてきた酸素を吸収しています。
コンタクトレンズは眼球の水分(涙)を吸い取ってしまうことから角膜への酸素供給が極端に減ってしまいます。なので、コンタクトレンズを付けたまま寝ることはNG。
とは言え、うたた寝とかしてしまいますよね。居眠りもNGなのか。どのくらいの睡眠なら許容されるのか。
眼医学的に、1時間程度の睡眠であれば、レンズの種類によっては許容される製品があります。
それは、酸素透過率Dk/L値が125を超えている製品か否かです。
もちろん、理論上での話であって、レンズを付けたまま居眠りをして問題が生じるかどうかは、レンズの汚れ具合や、眼の健康状態によっても変わってきます。
酸素透過率Dk/L値の高い1dayタイプのソフトコンタクト
製品名 Dk/L
・デイリーズトータルワン 156
・ワンデーアキュビューオアシス 121
・ワンデーアキュビュートゥルーアイ 118
(あくまで備忘録です。装用感も人それぞれですので)
2weekや1monthタイプの方がDk/L値の高いものがありますが、それなりのケアを行わなければDk/L値は低くなります。